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ツイン・ピークス』(Twin Peaks)とは、デヴィッド・リンチマーク・フロストが製作したアメリカの連続テレビドラマである。このシリーズは人気者のティーンエイジャーで学園の女王ローラ・パーマーシェリル・リー)の残虐な殺人事件を捜査するFBI特別捜査官デイル・クーパーカイル・マクラクラン)を描いている。1990年4月8日にABCネットワークで序章が初放映され7話の続編と1991年6月10日まで放送されたシーズン2が製作されることとなった。番組のタイトルは舞台となったワシントン州の架空の町に由来する。ロケのほとんどはワシントン州のスノコルミーとノース・ベンドで行われ屋内のシーンは主にサンフェルナンド・バレーの倉庫内で撮影された(いずれもワシントン州で内で撮影された序章は除く)。

『ツイン・ピークス』は1990年代における最も高評価な番組となりアメリカ国内でも全世界でも大ヒットを記録した。熱心なカルト的ファン層の影響でシリーズはポップカルチャーの一部となり様々な他のテレビドラマ、コマーシャル、コミック、テレビゲーム、映画、歌詞に反映されるようになった。もともとは度重なるスケジュール変更により視聴率が低下していた。このことからABCはセカンドシーズンの途中でローラ殺害の犯人の正体を明かすことに決定するという策略を用い他の長期ストーリーラインに影響を及ぼした。1992年、シリーズは前日譚映画『ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間』へと続いたがアメリカでは興行的に失敗した。2007年、『ツイン・ピークス』はタイム誌が選んだ「テレビドラマオールタイムベスト100」にその名を連ねた。

2014年10月6日、ショウタイムケーブルが2015年~2016年に『ツイン・ピークス』新シリーズを製作し2017年にショウタイムで放送すると発表した。全18話がリンチとフロストの脚本・製作になりリンチが監督を務めた。このシリーズはオリジナルの25年後を舞台にすると報じられている。

あらすじ編集

2月24日の朝、ワシントン州ツイン・ピークスにおいて、きこりのピーター・マーテルが透明なビニールシートに覆われた裸の死体を川岸で発見する。ハリー・S・トゥルーマン保安官、保安官助手、ウィル・ヘイワード博士たちが現場に駆けつけると、死体はツイン・ピークスの若き潔白と無垢の象徴であるホームカミング・クイーン、ローラ・パーマーであると判明する。彼女の訃報はすぐさま町中に広まり、特にローラの家族の友人の耳に入った。一方、丁度州境を超えたところで第二の少女ロネット・ポラスキーが錯乱して線路を歩いているところを発見される。ロネットが州境の先で見つかったことからデイル・クーパーFBI特別捜査官が調査に呼ばれる。クーパーの最初の検死によりローラの死体の爪の下から"R"とタイプされた紙片が発見された。市庁舎にける会合において、クーパーは今回の手口がワシントン州南西部で殺害されたテレサ・バンクス殺害犯のそれと一致していると住民に発表し、証拠から犯人はツイン・ピークスに住んでいると思われると話した。

クーパーの捜査によりまもなく、ローラが二重生活を送っていたことが明らかになる。彼女はフットボール・キャプテンの恋人ボビー・ブリッグスの他にバイカー・ジェームズ・ハーリーと関係を持ち、地元のトラック運転手レオ・ジョンソンやポン引きの麻薬業者ジャン・ルノーの助けで売春を行っていた。また、ローラは感情任せにボビーを恐喝してジャンの麻薬ビジネスに引き込み、そこで得たコカインの中毒になっていた。

ローラの死はツイン・ピークスの町に波紋を呼んだ。名の通った弁護士であるローラの父親リーランド・パーマーは神経衰弱に苦しむ。ジェームズ・ハーリーと関係を持ち始めたローラの親友ドナ・ヘイワードは、ローラのいとこマディ・ファーガソンの協力を得て、生前彼女に夢中になっていたという精神医学者ローレンス・ジャコビー博士の調査を開始する。ジャコビーは無実であると判明し、彼のアパートメントに押し入るという計画は、ジャコビーが公園で襲撃され入院したことで終了した。彼には燃えるオイルのにおい以外襲撃の記憶は残っていなかった。ツイン・ピークス一の富豪であるベンジャミン・ホーンは町の製材所を封鎖して経営者のキャサリン・マーテルを殺害する計画の最終段階に入っており、安い値段で土地を買って町で一番の経済力を確固たるものにしようと企てていた。情熱的で問題児の娘オードリー・ホーンは父親の無関心な態度から、やがてクーパーに恋し、ローラ殺人事件の解決に協力して関心を得るために町じゅうで聞き込みを始めた。

町で過ごす2日目の夜、クーパーはツイン・ピークス病院の地下でマイクと名乗る片腕の男が近づいてくるという不思議な夢を見る。マイクは自分を別世界の存在だと話し、彼と同じような存在のボブがローラ殺害の犯人であると告げる。そしてクーパーは、野蛮な顔つきの灰色の髪をしたボブがさらに殺しを続けるとせんげする場面を見る。するとクーパーは25年後の姿で異世界の光を放つ赤いカーテンに囲まれた部屋で静かに座っていた。彼の向かいには赤いビジネススーツを着た小人(別の世界からきた男)と、小人がいとこだと主張するローラ・パーマーがいた。謎めいた会話の後、小人が立ち上がってダンスする中ローラはクーパーの耳元で何かを囁く。翌朝、クーパーはトゥルーマンを呼んで夢を思い出し、この夢の中のシンボルを解読できればローラ殺害の犯人にたどり着けると話した。

クーパーとツイン・ピークスの保安官事務所はクーパーの夢から片腕の男を捜索しフィリップ・ジェラードという巡回セールスマンにたどり着く。クーパーはジェラードの交友関係を調査し知り合いに、ジャン・ルノーのペットの鳥ウォルドを診察したボブという獣医がいることを知った。クーパーはこうした一連の出来事からルノーが殺人犯であると推理し、トゥルーマンの協力でベン・ホーンの所有する売春宿に乗り込んだ。ルノーと対面したクーパーは彼を誘き出してアメリカ国内の水処理場で会うことに成功する。逮捕時に被弾したルノーは入院する。ルノーが逮捕されたと知ったリーランド・パーマーは病院に忍び込んで彼を殺害してしまった。その夜、ベン・ホーンはキャサリンを閉じ込めた工場を焼き払うようレオに命令を下していた。その後ベンは口封じのためヒットマンにレオを殺害させる。ジャンの逮捕から部屋に戻ったクーパーは覆面をした男に銃撃される。

キャストとキャラクター編集

『ツイン・ピークス』にはジャック・ナンスカイル・マクラクラングレイス・ザブリスキーエヴェレット・マッギルなど、デヴィッド・リンチお気に入りの性格俳優たちが散りばめられている。リンチは『ブルーベルベット』で一緒に仕事をしたイザベラ・ロッセリーニをジョヴァナ・パッカード役にキャスティングしたが、彼女は序章の撮影開始前にプロジェクトを離れている。するとこのキャラクターは中国系のジョシー・パッカードに変更されジョアン・チェンが演じた。1950年代の映画スター、リチャード・ベイマーパイパー・ローリーラス・タンブリン、元『モッズ特捜隊』スターのペギー・リプトンなど、長いあいだスクリーンから遠ざかっていたベテラン俳優たちを起用したことも特徴である。シリーズの主人公であるデイル・クーパーを演じたカイル・マクラクランは序章を含むすべてのエピソードに出演した。

予算上の都合により、リンチはシアトルの無名の女性を「ただの死体役」と報じられた役に起用することになった。そしてその女性はシェリル・リーに決定した。リンチは「誰も ― 私もマークも他のだれも ― 彼女がただの死体役でここまで輝くとは思っていませんでした」と語っている。事実、ビニールに包まれたリーの画像はシリーズでもっとも強い印象を残すイメージとなっている。そしてジェームズがドナとローラを映すホームビデオを撮影していたリンチは彼女は何か特別なものを持っていると気づいた。「もうひとつのシーンもやったんです ― ドナとのピクニックを ― そしてそのシーンで決まりました」。その結果、シェリル・リーは回想シーンにローラ役で登場する準レギュラーとなり、ローラに似たいとこのマディ・ファーガソン役にも抜擢された。

デヴィッド・リンチによれば、序章におけるフィリップ・ジェラードの登場は「ほとんど『逃亡者』へのオマージュのようなもので、彼の役割はエレベーターから出ていくことだけでした。」だという。しかし、「炎よ、私とともに歩め」のスピーチを執筆していたリンチはジェラードを演じたアル・ストロベルがツイン・ピークス病院の地下でこのセリフを発する姿を想像し、序章のヨーロッパ版に収録され、クーパーの夢にも彼を起用した。ジェラードのフルネーム、フィリップ・マイケル・ジェラードも『逃亡者』のフィリップ・ジェラード警部に由来する。リンチは1987年にマイケル・J・アンダーソンに会っていた。短編映画で彼を見たリンチはRonnie Rocketで起用しようと考えていたが、企画自体が頓挫した。

リチャード・ベイマーはリンチのキャスティング・ディレクター・ジョアンナ・レイと知り合いだったためベンジャミン・ホーン役を演じた。リンチは1961年の映画『ウエスト・サイド物語』のブレマーを観ており、この役に決定したことに驚いたという。『ツイン・ピークス』はブレマーと『ウエスト・サイド物語』でリフを演じたラス・タンブリンが再共演を果たした初めての作品にもなった。シリーズが進むにつれ、リンチはホーンがローラ殺しの犯人であると勘違いするようなミスディレクションを多用するようになった。彼はやがてベン・ホーンが殺人者ボブとなってマディ・ファーガソンを殺害する場面を撮影する。このシーンの撮影は警備が甘く、ベンが殺人の犯人であるという噂が広まったためにリーランドが真犯人であると知ったファンたちは大いに驚いた。リンチはブレマーが偽のシーンの撮影に乗り気だったことに感服し、彼が真犯人だと思って撮影したという。

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